[定年退職までのリアルな日記] 妻(専業主婦)のiDeCoを考える

2022年から専業主婦となった妻の、現在も毎月積み立てているiDeCoを今後どうしようか?と、ちょっと考え始めました。

 

iDeCoのおさらい

iDeCoとは

個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)は、将来に備えるための自分でつくる年金

月々5,000円からコツコツと積み立てながら原則60歳以降に受け取る仕組みです。

 

iDeCoのメリット

  • 掛金は全額が所得控除対象になる。
  • 運用利益は全て非課税になる。
  • 受取時にも税制優遇がある。

 

iDeCoのデメリット

  • 収入がない場合、税金控除が受けられない。
  • 途中解約ができない。
  • 60歳まで原則引き出せない。

毎月の掛金の家計負担が大きくなるんですよね。

 

退職して専業主婦になったということは

専業主婦で無収入や収入が一定額以下の場合は、もともと所得税・住民税を払っていないので所得税・住民税が軽くなるというメリットがないわけです。

そんなわけで

退職して所得控除のメリットが無くなった以上、手数料や商品の自由度も考えて出来るだけ早くiDeCoを離脱したいと考えました。

2024年開始予定の新NISAに乗り換えたいところですが、先述したとおり退職を理由に途中でiDeCoを解約することは残念ながらできません。

 

iDeCoの受け取りなど

受給開始条件

iDeCoが受け取り可能となるのは最速でも60歳。
しかも、最初の掛金を拠出してから10年以上経過しているという条件付きです。
妻の拠出開始は2019年4月、妻が60歳になる迄に10年以上経過することになるので、これはクリアです。

 

iDeCoの受け取り方法

受け取り方法は、3つ。

  • 一時金として一括で受け取るー受給権が発生する年齢(原則60歳)に到達したら、75歳になるまでの間に、一時金として一括で受け取る
  • 年金として受け取るー受給権が発生する年齢(原則60歳)に到達したら、5年以上20年以下の期間で、運営管理機関が定める方法で受け取れる
  • 一時金と年金を組み合わせて受け取るー受給権が発生する年齢(原則60歳)に到達した時点で一部の年金資産を一時金で受け取り、残りの年金資産を年金で受け取る方法を取り扱っている運営管理機関もある。

手数料や税金を考えると一時金一括が現実的かな。

 

退職金控除

一時金一括受け取りにあたっては退職金控除が適用可能です。
退職金控除は勤続年数が20年を超えるかどうかで控除額の計算方法が異なります。

 

妻の退職までの勤続年数は20年なので、控除額の計算は
40万円×勤続年数
40万円×20年=800万円

 

ここで一つ注意が必要になるのは、
iDeCoの受け取り金額に、20年以内に受け取った退職金も加算する必要があるということ。

妻は既に2021年の12月に退職金を受給していて、60歳にiDeCoを受給しようとするとこの退職金受領から20年経過する前にiDeCoの一時金を受給することになります。

つまり、2021年12月受給済退職金 + iDeCo受給予定額の合計が控除額である800万円を超えた分に税金が発生することになります。

というわけで計算してみると…
iDeCoの運用益が有り得ない程の爆益を生まない限り、控除額を超すことは無いですね。

 

ついでに私の場合も見てみましょう。
私はiDeCoには加入していませんが、会社で確定拠出年金に強制加入させられているので考え方は一緒になるはず。

え〜私の退職金と確定拠出年金の受給予定額を計算すると…

 

私の勤続年数は33年ほどになると思うので、妻とは控除額の計算方法は違って
70万円×(勤続年数-20年)+800万円
70万円×(33年−20年)+800万円=1,710万円

 

残念ながら私も”全く”心配いりません…(T_T)

 

恐らくですが、退職金控除の金額というのは、「このくらいの金額はみんな貰ってるよね?」と国が考えている金額なんじゃないかと想像します。
その意味では、夫婦揃ってその基準に到達できずに老後を迎える…という現実を受けとめる必要があるのかな…とも。

とりあえず難しいことは考えず、二人ともそれぞれ60歳で一時金一括で受け取ればOKということになります。

 

話を妻のiDeCoにもどします

毎月の拠出金

専業主婦である妻(第三号)の拠出可能額は毎月5,000円以上、23,000円まで。

私の退職後も妻のiDeCoへの拠出は続きますが、妻は自分の資産から拠出を続けており、私の退職は影響しないのでこれはクリアです。

問題は2024年から開始予定である新NISAとの兼ね合い。
新NISAの使い勝手を考えれば、iDeCoの拠出額は最低金額の5,000円として、残りは新NISAに回すのがいいのかもしれないなぁ…とも思っています。

受給タイミングでの損益状況

問題となるのは、受給可能なタイミングで運用損が出ている場合です。

iDeCoは資産運用を行う制度なので、投資商品に拠出したお金の元本保証はありません。運用で大きくお金を増やすことができる一方で、損をしてしまう可能性もあります。

選択可能な商品・手数料・取り扱いのし易さなどを考えると、iDeCoで運用を続けるメリットはあまりないように思えてきました。仮に運用損が出ていてもあまり多くなければ、受給可能となったタイミングで出来るだけ早く一時金で受け取り、より流動性の高い投資先に移動してしまおうかなと考えています。

まあ、運用損の額と、その時の経済状態次第にはなると思いますが…。

 

他社への乗り換え

こんな具合でiDeCoは自由度が低く何かと面倒なんですが、もう一つ困ったことがありました。

現在、妻のiDeCoは楽天証券で運用しています。選択できる商品の問題でSBI証券への変更を検討してみたんですが、以下のデメリットがあることがわかり断念することになりました。

  • 変更には費用が掛かる
  • 変更元の資産を現金化し、変更先で買い直しが必要となる
  • 手続きに時間がかかるため、運用できない期間が発生する

 

さいごに

というわけで、iDeCoを始める時は以下の点について慎重に考えることをお勧めします。

 

iDeCoは一度始めてしまうと途中で止めることはできない
お金に困っても60歳まで引き出すことができない
運用商品が少なく、運用会社により選択できる商品も異なる
運用会社の変更はデメリットが大きく現実的では無い
手数料無料の運用会社を選んでも、国民年金基金連合会への手数料は必ず発生する
掛金が少ないと手数料負けしてしまう

 

もし、なにかお考えの場合、仕事を辞めてしまうと最大のメリットである所得控除が受けられなくなるiDeCoよりも、税制優遇制度があるつみたてNISAを、少額でもいいので今すぐに始めてほしいなと思っています!

ケロ
ケロ

iDeCoのデメリットを早く知っておきたかったね

オット
オット

そうだね。なかなかすべてを知ってからっていうのは難しいね。

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